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生き方が雑

何者かに為れるかと思ったこともあったけど、ただ平凡にごくごく普通に生きていくガール()の日々をつらつらと書いていきます。サラリーマン。食べ歩きが好き。毎日それなりに楽しく生きてます。

熊本出張でサラリーマンが被災した話 その2

雑記 熊本震災

はじめに

普段は東京で働いている私ですが、仕事で月1~2回程度は必ず熊本に出張しています。
そんな私が、前震及び本震を被災した話。

そして、そこから得た<旅人が被災したとき>の教訓を備忘録がてら書き連ねていきます。私はあくまで「旅人」として被災をしました。

実際に現地に生活する人にとって不快な表現があるかもしれませんが、ご容赦ください。

その1はこちら。

ka38.hateblo.jp

 

10:00 チェックアウト~万田坑

昨晩の荒尾までの道中は気楽なもので、声には出さないものの全員の心中は「大きな地震だったけどそこまで被害もなさそう。今日の夜には東京に帰れるし」という思いがあったと思います。

 

折角荒尾まで来たし、万田坑まで行くか!なんていう心の余裕さえありました。

2015年に世界遺産として登録された炭鉱。明治時代から平成まで実稼働していた、生きた遺産である。映画『るろうに剣心』の撮影にも使われた

 

地震の影響で営業していないかも?なんていう不安もありましたが、影響はまったくなかったようで、見学ツアーまでしっかりやっており、私たちも11:00~のツアーに参加しました。

私自身は万田坑に来るのは半年ぶり2回目なのですが、相変わらずの満足度!ガイドさんによって話ぶりも異なるので何度でも楽しめます。同僚もすっかり楽しんでおりました。

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※ここの顔ハメパネルの出来がめちゃめちゃ良いので、立ち寄った際は是非!

 

12:00 玉名ラーメンをいただく

荒尾まで来たなら、玉名ラーメンも食べていく?なんていう声があがるくらい、既に観光モード。折角なので、と地元で人気の千龍ラーメンに立ち寄ることに。

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tabelog.com

お店の外まで香る、がっつり豚骨系のスープ。これは期待大!
食べてみると、匂いのえぐみとは異なるサラサラ系。個人的にとても食べやすく、大当たり!ただし立地的に中々立ち寄れる場所ではないため、次回の訪問はいつになることやら…笑

 

14:00 運命の分かれ道

無事に街中に到着したところで、一つ問題が。

私名義で借りていた営業車が、いまだにホテルの車庫から出せない状況が続いておりました。確認したところ、17時ころには修理の可否がわかるとのこと。その旨を会社に相談したところ、「元の飛行機も明日ということだし、もし今日中に営業車が戻せる見通しがあるなら、きちんと返してほしい」と言うことでした。

 

ここが運命の分かれ道。

 

昨日車で乗り付けてくれた同僚Nは本日、同僚Iは宿泊予定のホテルが宿泊不可に。私と先輩Mは元のホテルが宿泊可能だったため、同僚NとIは帰京となり、女性二人で残ることになりました。

16時頃にはこの日宿泊するホテルにチェックインし、軽く仮眠を取ることにしました。

そして結局駐車場から車は出せず…

 

この時点で上司からは、車は諦めて良いから予定通り明日朝に東京に帰るようにと通達が入りました。

 

20:00 美味しいものでも食べて元気出そう

先輩Mと二人で、「こんな怖い思いをしたし、美味しいものでも食べよう!」となりフラフラっと歩いてやってるお店を物色していたところ熊本の名店『らむ』を発見。西麻布にも店舗がある有名店です。なんでも西麻布だと価格が1.5倍だとか…

tabelog.com

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さすがの美味しさ。

桜なっとう、馬刺し、馬肉フレークご飯に焼肉。どれも素晴らしい!まさに英気を養うことができました。

1:25 M7.3 最大震度6強

馬肉をいただいてホテルに戻り、「まさか出張中に被災なんてね。でも街中もそこまで被害がなくて良かった」なんて思いながら、部屋の片づけもとりあえずの状態でベッドでまどろんでいたところ…

 

グラグラグラグラッ

昨日の地震程度か、それより大きいくらいの衝撃を感じました。これまでも余震は続いていたものの、明らかに異質な、心臓に悪い揺れ。縦と横の揺れが一緒に起きた感じ。

 

余震だからすぐおさまる。そんな思いでベッドの上で耐えていたのですが、体感30秒くらい続きました。その直後館内放送で震度6強地震が発生、今すぐ部屋から避難してください」と逼迫した声が響き渡り、そのあとは「火事です、火事です。今すぐに避難してください」のアナウンスが繰り返されるばかりでした。

本当に火事が起きているのはわからない状況でしたが、とにかく事態の非常性を強く感じました。

 

パンツ一枚に寝間着をかぶっただけの状態だったので、下着をつけて外に出れる服装に整え、急いで向かいの先輩Mの部屋のドアをたたきました。Mも身支度をしており、すぐに出ようと思ったのですが、昨日の<荷物の回収に時間がかかった>ことがふと頭をよぎり

「Mさん!戻ってこれなくなる可能性があるので、危険は伴うかもしれませんが、今すぐに荷物を全部詰めて持ってください」

と伝え、自分の荷物をまとめにかかりました。

 

部屋全体の電気は点かずベッドライトだけが何とかつく状態で、その僅かなあかりで部屋を照らしたところ、思ったよりも部屋全体に荷物が散らばっていました。

部屋を片付けてから眠らなかったため、もうしっちゃかめっちゃか…目につくものは全て持ち、貴重品の確認を行い、急いで部屋を出ました。この間3分間くらいだったと思います。

 

火事のアナウンスの中、荷物を全て持って出ると、ホテルの前に報道カメラが。その他にiPhoneで個人リポートをしている方がいらっしゃったり…よーやるなぁ。

目の前の辛島公園に出てみると、既に沢山の人でごった返していました。

落ち着いて周りを見ると、町中全てが停電しているようでした。人々が除くケータイの画面や車のヘッドライトで完全な闇ではないものの、かなりの暗さになっており不安感が煽られます。

 

とにかく一人じゃないことが心強く、もし一人だったら涙がこみ上げていたかもしれません。

 

1:40の時点で東京の同僚から、津波警報も来たと報告を受けて昨日よりも影響が大きそうなことを知ります。

1:52 停電復旧 / これが本震 

温かくなってきたとはいえ、結構この日は冷え込んでおり、宿泊していたホテルに毛布を借りにいきました。

ホテルの前には変わらず報道カメラマンが居て、非難している方が「避難している人を撮る前にやることあるんじゃないのかぼぇぇぇぇぇ」と罵られたりしており、なんだか不穏な雰囲気。毛布の他にお茶とおしぼりもくださって、本当に有難い対応でした。

 

その後、辛島公園で毛布にくるまっていたのですが、翌朝9時過ぎの便で東京に戻ることを考えると、なるべく早く空港についている必要があるのでは!ということで空港にほど近い会社に向かうことに。昨日とは比較にならないくらいのサイレンが鳴り響き、ヘリが飛んでいるのも確認できました

会社までのタクシーの中で、この地震が本震だったということを知り、Mと二人で声も出ない状態でした。

 

前日の最終便は飛んでいましたが、この地震で滑走路がどうなったかの情報はなく、祈るような気持ちでタクシーに乗ったことを覚えています。

 

3:50 会社到着

会社に忘れ物があったため、一度会社に寄って中をかるく確認したところ、思いのほか被害が大きく、ガラスが割れたりロッカーが動いてたり…衝撃は大きいものでした。

 

借りてきた毛布にくるまって受付エリアでひと眠りさせてもらおうと思ったのですが、危ないからと車の中に居るように促されました。

このくらいの時間からデマなのか本当なのかわからない情報がまことしやかに流れ始めたようで、私が見たのはこんな内容でした。

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これ以外にも色々な情報が飛び交っており、気持ちは不安になるばかりでした。

6時前にタクシーを呼んで空港に向かおうとしたところ、タクシーにはもはや連絡がつかず、会社警備の方に送ってもらうことに。

 

航空会社からの発表は、依然問題がないとのことでしたが、更新されていないだけの可能性も高く、一縷の望みをかけての空港行きでした。

 

6:00 飛行機が飛ばない

空港に着くと、まずこんな張り紙が目に入ってきました。

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しかし飛ばないという記載はなく、航空会社の運行情報でも2便目からは飛ぶという通知だったため一安心していたのですが、そこにANAの方がいらして、本日は完全欠航という通知をされました。

たまたま手前に居たので、一番最初に声をかけてもらったのですが、あれよあれよと人だかりに。(といっても20人程度ですが)

 

福岡空港から振替を行うので、どうにかしてそこまでは自力で行ってくれとのこと。

タクシーも呼べない、レンタカーのOPENまでも2時間以上(そもそもやっていない可能性大)、空港バスも運航停止というまさに詰みの状態。

 

そこにたまたま空港に乗り付けたタクシーを目ざとく見つけ、もはや後がなさそう!という思いで鬼の形相で呼び止め、まさかのタクシーGET!!

言っても熊本空港から福岡空港はかなり距離があるため、困惑する方々をしり目に挙手した夫婦親子をピックアップし、一路福岡空港まで向かいました。
(50がらみの男性と60くらいの女性に見えたんですが…会話からの親子と判明。見た目からわからないなぁ…)

 

そこからはスムーズに羽田に帰れて、熊本にいたことが夢幻だったんじゃないかと思います。

 

記録用に、と自分の記憶が鮮明なうちにツラツラと起ったことを記しました。

ここでの想い・学びを「おわりに」として、この駄文を終わりにしたいと思います。

 

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