椎間板ヘルニア。PED手術の付き添いをして。
■パートナーがヘルニアに
約一年ほど前の話ですが、身内がヘルニアの重い症状で苦しんでおりました。
元々は腰の痛みだったのですが、ある日から坐骨神経痛になり、右足の神経が圧迫され、50m程度歩くと激しい痛みが発生するようになってしまいました。
「大丈夫?」なんて言葉をかけることも野暮に思え、あまり気にしていないフリをしていましたが、長い時間歩けない様子や夜中に痛みで起きている様子を見ると、その辛さはあまりにも壮絶で見ているだけのコチラも辛いものがありました。
当初、ブロック注射などで痛みを飛ばせればと考えて治療にあたっていたのですが、それすら効かない状況になり、1日で終えられるPED法という手術で治療を考え始めました。
PED法を執刀できるお医者様は日本で数えるほどしか居ないと言います。その1人が三軒茶屋にある病院にいらっしゃるということで、通っている病院でそちらへの紹介状を貰い、診察してもらいました。
調べていくPED法について色々なところで語ってらっしゃる方で、かなり信頼は置ける模様。わらにもすがる思いで訪問しました。
手術まで、かなりインターバルが空いてしまうのはないかという懸念があったのですが、幸運にも診察から1週間後くらいに手術を行えるとのこと、すぐに入院日程が決まりました。
上手く行けば、1泊2日で退院できると病院から貰った書面には書いてあり、あまりのスピード感に驚きました。
■PED手術 1日目
手術前日の午後に入院したのですが、正直この日はやることがなかった模様。
簡単な検査のみ。
■PED手術 2日目
15時頃から手術です、と言われていました。
手術後3時間経過くらいで食事は許可されるようなのですが、ちょうどお夕飯の時間にあたるため、この日は朝から晩まで絶食となりました。所ジョージさんのCMでお馴染みのOS-1だけが唯一口にできたようです。
私は仕事があったので、午後休を取得し14時頃に病院到着。15時からの手術と思っていたのですが、ちょっと早まったようで14時45分からと説明されました。
すでに左腕には管が刺さっており、管の中には血液が見え、なんだか心がざわつきます。
手術用の衣服(前開き、紙おむつ)に着替え、ストレッチャーに寝かされる身内は、なんだか病人みたいに見え、「万一は ない手術」とわかっているのに不安がこみ上げてきます。
手術室前まで見送り、病室で待つことにしました。
早くて1時間と言われていたため、1時間経過しても病室に帰ってこない…1時間半経過しても帰ってこない…段々と不安が募りました。
更に10分程度経過した頃、執刀医が「身内の方ですか?手術は無事成功ですよ。こちらはヘルニアのホルマリン漬けです」と小瓶をくださいました。5センチ程度の繊維の塊…これが悪さをしていたんだなぁと得も言われぬ感情がこみ上げてきます。
その後、頭にシャワーキャップのようなものをかぶり、呼吸器をつけた状態の身内が病室に戻ってきました。全身麻酔が効いた状況で戻ってくるのかと思ったら、意外にも目を覚ました状態で戻ってきており、安心のあまりちょっと涙が出そうになりました。
最短で1泊2日とのことではあったのですが、帰れるような雰囲気でもなく、先生に話を聞いたところ「無理をする人ほど再発する。最初の数日が、1番経過をしっかり見るべき。せめて明日明後日は入院して、リハビリをしっかりやること」と言われ、結果4泊5日がほぼ確定しました。
■PED手術 3日目
手術翌日。
手術の傷跡は小さいとは言え、やはり痛むそう。腰痛にも似た鈍痛があるようで、完治したのかと心配そうでした。
また、坐骨神経痛からくる足の痛みはなくなっているものの、しびれが残っている状態とのことでした。
しびれについては、手術の際に神経にこびりついたヘルニアを取るために神経を引っ張ったりしているから、1週間くらいはしびれたりすることがあるそうで、特に心配することではないそうです。
■PED手術 4日目
この日は夜に予定があったため、昼休みを利用して訪問。
先生から「一回外出して様子を見てご覧」と言われていたため、三軒茶屋をお散歩。私のランチがてらカフェでお茶をすることに。10分以上歩いていても痛みもなく、傍から見ている分には、術前よりは格段に良くなっているように感じました。
■PED手術 5日目
ついに退院。
1ヶ月ほぼ外出しなかったこと、かばっていたことから、右足の筋力が大幅に落ちているということでしたが、それ以外は問題がなさそうでした。
■PED手術 その後
手術を決意するまでの1ヶ月間、毎日辛そうで仕事に行くこともままならなかったのですが、嘘のように元気になりました。私が通っている激安エステも紹介し、月2~3回程度欠かさず腰のマッサージを行うことで、小康状態は維持できているようです。
当人ではない第三者の立場としては、苦しんでいる姿を見なくてよくなっただけでも本当に素晴らしいことだと思っております。「手術」というハードルは高いかもしれないけれど、費用や時間など、健康な生活には代えられないものだと改めて感じました。
今回は、高額医療費制度という国の制度を利用させていただきました。普段は税金高いな~!と思っているばかりですが、こういう立場になると、ありがたい限りですね。